WHOの水道水中PFASガイドライン値草案と、科学者グループの撤回要請書

有機フッ素化合物(PFAS)

世界保健機関(WHO)が2022年9月29日に、有機フッ素化合物(PFAS)に関する水道水中の暫定的ガイドライン値設定の草案を発表しました。
WHOが提案する暫定的ガイドライン値は、PFOSとPFOAでそれぞれ100ng/L(水1リットル当たり100ng)。PFASグループとして合計値で500ng/Lという値です。

米国環境保護庁が2022年6月15日に発表した飲料水の生涯健康勧告値は、従来の70ng/Lから、PFOAで0.004ng/L、PFOSで0.02ng/Lと、3000分の1にまで下げられました。
生涯健康勧告値とは一生涯その値の水道水を飲み続けても健康に影響が出ないと判断される値で法的拘束力はありません。しかしEPAは、PFASについて拘束力のある水道水質基準案を今年中に策定し、2023年中に施行する予定です。

また欧州ではデンマークが、2021年7月に4種類のPFAS(PFOA,PFOS, PFNA, PFHxS)の合計で、2ng/Lという基準値を設定しました。

今回のWHOのガイドライン値は、上記の米国や欧米の基準に比べ明らかに甘いと言えます。世界のPFAS規制強化の動向に逆行するものです。

WHOはガイドラインの中で、暫定ガイドライン値が甘く設定した理由として、発展途上国の中には、PFAS浄化のための水処理対策のコストが高すぎて許容できない点を挙げています。

しかし世界のPFASの健康影響に取り組む116名の科学者が連名で、WHOの草案に対して、大幅な修正か撤回を求める意見書をWHOに対して送ったことを公表しました。

科学者グループは、意見書のなかで「水処理対策に伴う高コストは、より保護率の低い飲料水ガイドラインを設定する正当な理由とはならない。WHOは科学的根拠に基づくガイドラインを制定すべきであり、汚染者である化学メーカーに浄化費用の金銭的責任を負わせる仕組みを確立することが必要である」と主張しています。

以下に科学者グループの意見書の全文(署名したリストと参考論文は省略しています。上記のリンクの本文をご参照ください)と、WHOの草案の「結論」を日本語訳しました。文責は筆者です。

116名の科学者によるWHOの草案の修正又は撤回を求める意見書の日本語訳(翻訳植田武智)

                                                                             2022年11月10日

ブルース ゴードン
水、衛生と健康ユニット長
WHO


RE: 科学者レター 世界保健機関は PFAS 飲料水ガイドラインの草案を大幅に修正または撤回すべきである

私たち、以下に署名した116名の科学者、ペルフルオロアルキル物質(PFAS)の健康影響や水処理技術などの専門家であるが、PFOSおよびPFOAに関する「WHO飲料水水質ガイドライン策定のための背景文書」草案について懸念を表明するために書簡を寄せる。我々は、この文書を大幅に改訂し、PFOSおよびPFOAのばく露と多くの健康への有害な結果との間に強い関連があることを示す多数の査読済みの科学的研究を慎重に検討することを強く推奨する。さもなければこのガイダンス案は撤回されるべきである。

提案されたWHOガイドラインは、恣意的な技術ベースのアプローチ(p.80)を用いており、科学的健康ベースのアプローチを用いた場合よりもはるかに低い保護率となっている。
WHOの評価は、環境中に存在するばく露レベルでもヒトの健康に害を及ぼすという確固たる証拠を無視しており、それは動物実験による研究論文によっても裏付けられている。さらに、提案されたガイドライン値は、WHO(p.75)および他の報告書で特定された一般的に使用されている水処理技術によって達成できる値よりも、はるかに低い保護率である。

以下は、WHO の科学研究の調査が、PFOS および PFOA のばく露と健康への有害な結果との関連性を示す強力な証拠をいかに省略または不明瞭にしているかを示すいくつかの例である。

・発がん性。米国環境保護庁(EPA)、カリフォルニア州環境保護庁、米国EPA科学
諮問委員会(SAB)とそのPFASレビューパネルは、動物実験とヒト実験(一般集団を含む)からのエビデンスが、発がんリスクに基づくPFOAの飲料水ガイドラインの策定を支持しているという点で一致しており、PFAS以外の多くの汚染物質に対するWHOの飲料水ガイドラインも発がんリスクに基づくものとなっている。別の信頼できるグループが開発したヒトのデータに基づく PFOA の発がん勾配係数10を適用すると,飲料水の値は WHO の暫定ガイドライン値を大幅に下回ることになり,リスク評価において重要かつ敏感なエンドポイントになると思われる。

・肝障害。WHOのドラフト文書では、PFOSおよびPFOAのばく露と血清中のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)増加との一貫した関連性を認めながらも、その関連性は「小さい」と誤解を招くように判断し、「肝臓疾患の証拠はない」と不正確に結論付けている(p.69)。米国EPAのSAB報告書は、ALTの集団上昇は、肝疾患およびその他の原因による疾病および死亡率の増加と確実に関連しており、したがってALTはリスク評価のエンドポイントとして考慮されるべきであると判断している。カリフォルニア州環境保護局は、PFOAの非がん性飲料水指針値(ドラフト)の根拠として、ALT値の上昇を使用している。また,同文書は,PFOAばく露とALT以外の肝疾患のバイオマーカーとの関連について,複数の集団で並行して実質的な証拠が存在することを無視している。さらに、一般集団において、ALTの「小さな」変動は、臨床的な異常値の大きな変動と予測されることも見落としている。このことは、特にPFOAについて、横断的および縦断的な研究において、また多くの汚染された地域社会での環境曝露レベルにおいても観察され得る。さらにWHOのドラフトは、PFASが、複数の種の実験動物や培養細胞において、肝臓障害のバイオマーカーの増加や脂肪肝を示す肝細胞の微小な変化を引き起こすという証拠を退けている。

・コレステロールの増加。 PFOS および PFOA へのばく露と総コレステロールおよびLDL コレステロールの増加との関連は、異なる研究デザインを用いた複数の集団の研究データによって強く裏付けられており、因果関係がある可能性が高いと考えられている。カリフォルニア州EPAは、PFOSの非がん性飲料水指針値の草案の根拠として、コレステロール増加に関するヒトでの研究を使用している。 WHOの分析ではこの証拠が省略され、世界中の集団からの証拠と大規模集団研究における再現可能な用量反応にもかかわらず、PFASと血清脂質の関連は「個人間変動」(P69)のせいかもしれないと、まったく根拠のない憶測をしている。PFASばく露と関連する豊富な集団データは、前述の実験動物や培養細胞の研究における脂肪肝の組織学的所見とも完全に一致している。さらに、草稿は、臨床的に定義された高コレステロールとPFASの関連性に言及しておらず、増え続けるばく露集団における高コレステロールの治療に関連する明らかな脂質医薬品の必要性、コスト、副作用プロファイルを差し引いて、読者に過剰な心血管疾患はないとの印象を残している。

・免疫への影響。本草案には、免疫毒性および免疫毒性の確実なマーカーとしてのワクチン反応の力価に関する重要な誤記が含まれている。米国 EPA SAB とその PFAS レビューパネルは、ヒトにおけるワクチンに対する抗体反応の低下はリスク評価の有効なエンドポイントであると結論付けている。「ワクチン反応が抑制される場合、免疫系の一部が本来あるべき水準で機能していないことを示す」ためである。したがって、草案で引用されているよ
うな、PFOA/PFOSばくろ量の増加に伴いワクチン反応が低下したという疫学研究(4.2.4項および5.6項)は、確実な免疫毒性学的結果を反映していると言える。さらに、ドラフトでは、PFASによる免疫毒性は食物摂取量および/または体重の変化を伴うとし、げっ歯類のデータを支持しているが、ドラフト(5.6項)で引用されたほとんどのげっ歯類の研究は、体重および/または食物摂取量の変化を引き起こさない投与量で抗原特異抗体反応の減少を示している。;

以上のように、現在の科学的知見と、最近提案された米国環境保護庁の健康勧告および欧州委員会の健康・環境・新興リスクに関する科学委員会の意見により、PFOS、PFOAおよびその他のPFASへのばく露は、非常に低いレベルでもヒトと動物の健康に悪影響を与えるという有力な証拠が得られている。

公衆衛生と水質に関する権威ある国際機関として、WHO は健康を守るための科学的根拠に基づくガイダンスを提供すべきである。我々は、WHOが科学文献や一般的に使用されている処理技術の包括的なレビューに裏付けられた科学的根拠に基づくガイドラインを発行するか、さもなければ本ガイダンス案を撤回することを強く勧告する。PFOAとPFOSは、日常的に飲料水から非検出レベルまで除去されている。したがって、処理による除去の限界は、健康保護レベルの飲料水を満たすことを妨げない。

我々は、PFAS浄化の高コストに関するWHOの懸念を共有している(p.81)。しかし、水
処理対策に伴う高コストは、より保護率の低い飲料水ガイドラインを設定する正当な理由とはならない。緊急に必要なのは、世界中の当局がばく露防止に努め、化学メーカーに浄化費用の金銭的責任を負わせる仕組みを確立することである。PFASメーカー自身の研究によってPFASの健康被害が証明されているにもかかわらず、彼らはこの化学物質を販売し続け、飲料水を汚染し、世界中の多くのコミュニティの健康に害を及ぼしているのである。

最後に、権威ある機関として、WHOは利益相反政策を実施し、金銭的およびその他の利益相反を持つ者が諮問、査読、意思決定の役割を担わないようにすべきである。我々は、WHOが客観性を欠く可能性を示唆するようなことを避けるよう強く求め、この草案や今後のWHO文書の作成または査読に関与した者の氏名、所属、潜在的な利益相反を明らかにするよう要請するものである。

署名人リスト省略
引用文献省略
WHOの「PFOS and PFOA in Drinking-water Background document for development of WHO Guidelines for Drinking-water Quality 29 September 2022 Version for public review」の結論の部分の日本語訳 (翻訳・太字設定植田武智)

9. 結論 
9.1. 健康に基づく指針値を設定する際の考慮点
PFOSおよび/またはPFOAの高濃度ばく露により、ヒトと動物の両方で健康への悪影響が報告されていることから、飲料水に対するWHOの指針値(GV)を設定することが正当化される。しかし、前節で提示され議論された利用可能なデータを検討した結果、PFOSおよび/またはPFOAへのばく露後によるヒトの健康に適用できる主要エンドポイントの特定における不確実性は、ヒトでの指針値(HBGV)を、確信を持って導き出すには大きすぎるとWHOは考える。ワクチン接種後の抗体反応の低下は、疫学的データに基づく最も確実なエンドポイントであると一部の機関は考えているが、この相関が感染率の上昇につながるかどうかは不明であり、したがって臨床的意味合いも不明である。リスク評価のための十分なヒトデータがない場合は、一般に動物データを利用することになるが、先に述べたように、PFOSおよびPFOAのヒト健康への影響を評価するための動物試験の適性については、消失半減期やクリアランス速度などの動態パラメータに種差があるなど、不確実な領域も存在する。さらに、PFOAのヒト半減期の推定値が多数あるため、動物からヒトへの用量調整、およびヒト血漿中PFAS濃度の生理学的薬動態モデル(PBPK)による外部からのばく露量への換算に不確実性が加わる可能性もある。最後に、ヒトでの指針値を導き出すための重要なヘルスエンドポイントの不確実性とコンセンサスの欠如は、他の機関が耐容1日摂取量または同様の値を導き出すために利用するエンドポイントの多様性と、その結果として表A.1(付録参照)に示される飲料水指針値案の幅から明らかである。いくつかの異なる機関が導き出した値は大きく異なるが、すべて安全性のマージンを持っている。データ分析は、PFASに関する科学が様々な分野で非常に急速に発展していることも示している。

信頼できる機関が導き出した健康ベースの飲料水の指針値は、PFOSが0.05~0.6 µg/L、PFOAが0.05~0.56 µg/Lの範囲にある(8)。 体重(60 kg)、1 日の飲料水摂取量(2 L)、配分係数(20%)という WHO デフォルトパラメータを、対応する TDI または飲料水に適用すると、PFOS は 0.1~0.4 µg/L,PFOA は 0.1~1µg/L の範囲の健康ベースの指針値に相当する。また、ATSDR(2021)およびEFSA(2020)により、一般的な健康基準値が導出されている。

ATSDR(2021)は,PFOSについてはラットの発達試験における開眼遅延と仔の体重減少に基づき,PFOAについては発達試験における仔の骨格変化の発生率の増加に基づき,中期間的な最小リスクレベルをそれぞれ2 ng/kg bw/日,3 ng/kg bw/日と提示している。WHOのデフォルトパラメータを適用すると,これらの値は,成人ではPFOSとPFOAがそれぞれ0.012 µg/Lと0.018 µg/L,子供ではPFOSとPFOAがそれぞれ0.003 µg/Lと0.004 µg/Lという飲料水の値に変換される.

米国の複数の州は,PFOSとPFOAを含む独自の健康ベースのPFASガイドラインレベルを設定している。Post(2021)によると,2020年5月現在,11の州がPFOAおよび/またはPFOSの健康ベースの規制またはガイドラインレベルを発表している。その範囲は、米国EPAの健康勧告であるPFOA/PFOS合計70ng/L(US EPA, 2016a; 2016b)に対して、PFOAが10~70ng/L、PFOSが8~70ng/Lでああった。さらに、他の4つの州で400~560ng/L(PFOS)および130~1000ng/L(PFOA)のガイドラインレベルが確認されたが、これらの州は現在、PFOSおよびPFOAに関するUS EPAの健康勧告に従っている(Cordner et al.2019年)。Cordnerら(2019)によれば、ヒトでの指針値を導き出すために、毒性エンドポイントの選択と不確実係数の使用(特に、種間動態の違いを考慮するために使用するAKUF)だけでなく、飲料水の消費量と相対的ばく露貢献度の選択においても重要なバリエーションを持つ多様なリスク評価アプローチが使用された。

9.2. 暫定ガイドライン値の導出
ヒトでの指針値を算出するための重要な健康エンドポイントの特定には大きな不確実性とコンセンサスがないこと、そして急速に発展する科学を考慮すると、実用的な解決策としては、暫定的ガイドライン値(pGV)の導出が提案される。暫定的ガイドライン値は、ヒトのばく露量とそれによるリスクを低減することを目的として導出される。暫定的ガイドライン値の導出にあたっては、PFASの発生に関する世界的なデータ、利用可能な分析方法および汚染除去処理の達成可能性が考慮された。

PFOS および PFOA の暫定的ガイドライン値を 0.1 µg/L とすることを提案する。
・これらの値は、飲料水源で検出された上限濃度がほとんど低μg/L範囲であることを考慮すると、高圧膜ろ過(NFおよびRO)、活性炭吸着またはイオン交換(9.4節)で90%以上の除去達成度に相当する(3.1節)
・ PFOSとPFOAのこれらの個々の暫定的ガイドライン値は、これらの技術が利用できPFAS除去に適切に利用されている場合には達成可能であると思われる。
・これらの暫定的ガイドライン値は健康への悪影響の研究に基づいて導き出されたものではないが、この値は各国のリスク評価を通じて導き出されたほとんどの健康に基づく値の範囲内にある(付録参照)。

さらに、以下の考察に基づき、総PFASに対して0.5 µg/Lの複合暫定的ガイドライン値を提案する。
・PFOSおよびPFOAを含む約30種類のPFASファミリーは、現在利用可能な方法で測定可能である。
・ PFOSおよびPFOAは,環境中で他のPFASと一緒に(すなわち混合物として)存在する可能性が高く,これまでに研究されたPFASは,高い残留性,蓄積可能性および環境および/または人の健康に対する危険性を実証している。したがって、PFASを一つのクラスとして管理することは、これらの物質へのばく露を低減する効果的な手段となり得る(Kwiatkowskiら、2020;Cousinsら、2020a、2020b)。
・ 9.4節で述べたように、利用可能なデータは限られているが、総PFASの0.5μg/Lは達成可能であるはずであることを示している。実際の飲料水システムで実施されたほとんどの研究では、入口におけるPFAS混合物の濃度は低く、0.5μg/Lを大きく下回ることが多い(ただし、これは測定種数に依存する)。最適化された条件で稼働する高圧膜プロセス(NFとRO)または粒上活性炭(GAC)が、(環境で通常観測される範囲内の)高い総PFAS濃度にさらされる場合、総PFAS濃度を0.5 µg/L未満まで低下させると予想される。
・本セクションで要約されたPFASに関連する固有の課題を考慮すると、水道供給者は合理的に実用的な範囲で全体のレベルを低くするためにあらゆる努力をする必要がある。

実用的な観点から、推奨事項は利用可能な分析方法と処理能力によって制限されることに留意しなければならない。しかし、方法は改良され続け、検出および定量限界は、データがまだ出現している間にも下がり続けている。しかし、飲料水中のPFASのモニタリングと除去は、第8節で述べたように費用と複雑さが伴い、多くの低・中所得環境では実施不可能である可能性がある。PFOSとPFOAのそれぞれの暫定的ガイドライン値は、複合暫定的ガイドライン値を計算する際に超えてはならない。

9.3. 暫定ガイドライン値の適用における考慮点
WHOの指針値の適用は、選択されたパラメータと関連する制限値を含め、現実的な達成可能性と経済性を含む地域の状況を考慮すべきである(WHO、2019年)。PFOS、PFOA及び全PFASの暫定的ガイドライン値pGVは、特に資源が限られている国及び水道事業者に対して、さらなる調査に着手するための指標を提供することを意図している。

中低所得地域において、これらの化学物質を効果的に除去できる処理技術を導入することが現実的でない場合、暫定的ガイドライン値を達成するために、PFOSおよびPFOAについてより高い個別PFAS規制値または暫定値(例えば、WHO暫定的ガイドライン値の4倍で、各国のリスク評価でPFOSに定められたほとんどの健康に基づく値の上限範囲と対応する0.4μg/L)から始めて、利用できる資源に応じてWHO 暫定的ガイドライン値まで段階的に削減するアプローチが必要であるかもしれない。このアプローチは、漸進的な改善を促し、安全な飲料水のためのフレームワークの下でのWHOの勧告と一致するものである。このような環境では、従来の処理ではこれらの化学物質を除去できないため、水源の切り替えや水源水の混合が唯一の実行可能な選択肢となる場合がある(検討事項についてはセクション 9.3 を参照)。しかし、暫定的ガイドライン値は汚染を許可するものと考えるべきではなく、加盟国は、上記の暫定的ガイドライン値より低い場合でも、合理的に実用的な範囲で低い濃度を達成するよう努力すべきである。これには、既存の汚染源から水源がさらに汚染されるのを可能な限り防ぎ、新たな汚染源を防止することが含まれる。これは、PFASの非必須用途の停止と合わせて行われるべきである。

PFOSおよびPFOAに加え、その他のPFASについても、潜在的な汚染源の理解(水安全計画のハザード特定段階の一部として)および調査モニタリングに基づき、国の状況に最も関連すると予想される化学物質に焦点を当ててモニタリングおよび管理されるべきである。しかしながら、総PFASの暫定的ガイドライン値は、飲料水中の最大または約30のPFASを測定する信頼できる分析方法があることを前提としているが(9.2項参照)、資源に制約のある環境ではこれらの方法が利用できないかもしれない。

PFASの残留性とその環境及び人体への影響に関する懸念のため、PFASの分析及び管理のための費用対効果の高い方法の開発とともに、知識と能力が増加するにつれて、国家基準は調整されるべきものである。

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